Shigeru Nishikawa

Copyright(c) Shigeru Nishikawa

Sealed House 121-New National Stadium 2- 970×1940mm oil, graphite, metal powder on canvas, panel 2020

個展「From the Faraway Nearby」

タイトル:Kasugano

ニュートロン東京(http://www.neutron-tokyo.com/index.html)にて個展を開催致します。

「From the Faraway Nearby」
5/5(土)-27(日) 11:00~19:00(最終日は18:00)月曜休廊
初日5/5(土)の18:00~20:30にオープニングパーティーを開催致します。

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近年取り組んでおります「風景の繋がり」。
風景を境界線で区切るものではなく、連綿と続く空間の広がりとして、切り取られた画面の中に定着させることを試みております。遥か遠くの異国の空も、見上げた空も、ただ一面の空であるということ。
こうした繋がりを意識することは現在、日常的な事であるかもしれません。たとえば海外に親しい人がいれば日々感じることかもしれませんし、メディアを通しても海外の情報が行き交っております。また最近では放射能が広がることによって、境目のないつらなりを意識せざるをえません。

インターネットやSNSで世界はどんどんと繋がっていくようですが、目の前にある風景の奥にも彼方の地平が広がってお ります。
風景の中で立ち止まり、一人になることで感じる心もとなさの中にある存在の強さが、その場所をその人にとって神聖な場所へと替えていくように思います。
繋がりという広がりと奥ゆかしさという遠近が、過ぎ去っていく風景を特別な場所として定着させるのではないかと考えています。
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どうぞ宜しくお願い致します。

トークイベント

現在展示をしております東京、原宿にありますレストラン-Iにて4月8日(日)にトークイベントをいたします。
詳細を下記に記させていただきますのでどうぞ宜しくお願い致します。

開催日:2012年4月8日(日)
18:00 OPEN
18:30 DINNER
19:00 TALK

トーク テーマ「風景のつながり」
西川 茂&松嶋啓介シェフ

会場:Restaurant-I ( レストラン アイ)
東京都渋谷区神宮前1-4-20 パークコート神宮前1F / Tel 03-5772-2091

ドレスコード 「つながり」
*ドレスコードは任意ですが、素敵な装いで御参加くださった方には、ベストドレッサー賞を御用意させて頂き、受賞者には次回の食とアートの会へご招待致します。「つながり」の解釈はご自由に。

定員: 80 名
参加費:8,000円(立食フルコース/飲食代込)

主催: +ART CLUB www.plusartclub.com
協力: neutron tokyo http://www.neutron-tokyo.com
Restaurant-I www.restaurant-i.jp

ご予約/お問合せ: info@plusartclub.com

Tel 03-5772-2091(レストランアイ)

この度、第15回目を迎える食とアートの会では西川茂の絵画作品を展示致します。

西川は絵を描くにあたって「風景のつながり」を意識するようになったと言います。Google Earthが空から街の風景を繋げ、通信手段、交通手段の発達により劇的に世界の距離感は縮まりながらも、世界にある様々な「風景のつながり」を実感するのはそんなに簡単なことではありません。しかし、不可能ということでもありません。今回展示させて頂いた西川の絵はどれも、その簡単なことではないけど、不可能ではない「風景のつながり」を意識させてくれます。

西川の絵にはよくトンボとヘリコプターが同じ大きさで描かれます。自然と人工物を同じ価値である象徴として描き始めた結果、空を飛ぶヘリコプターとトンボが同じ大きさになったと言います。
機械と昆虫、人工物と自然、その大きさも存在感も全く違う2つの空を飛ぶ物体が同じ大きさで見えることは、現実的には奇跡に近いことですが、まったくあり得ないとも言えない風景です。
ヘリコプターが大きな騒音を発して飛んでくると事件が発生したような不穏な空気が漂い始めたりします。しかし、同じ空の下でトンボが微かな音をたてて飛んでいる牧歌的な風景も同時にあるのが現実です。

西川の描く絵のような風景を実際に見ることが出来なくても、「風景のつながり」を想像することは難しいことではありません。西川の作品はこのほんのちょっとした想像力を鑑賞者に喚起させてくれ、豊かな世界の広がりを感じさせてくれます。ヘリコプターの轟音とトンボの微音さえ1枚の絵から同時に聴くことが出来るような感覚を味あわせてくれます。

レストランアイの食事とワインと共に、西川の描く風景を楽しんで頂けたら幸いです。(佃 義徳/+ ART CLUB)